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PDFをWordに変換する方法:4つの手順とOCR、崩れる要素

PDFをWord 2013以降、Googleドキュメント、Acrobat、またはブラウザの変換ツールで開けば、1分もかからずに編集可能なDOCXが手に入ります。ただし、完全に同じ見た目にはなりません。PDFが保存しているのは段落ではなく、位置が決められた文字の形です。そのため、どの変換ツールも推測で文書の構造を組み立て直します。また、スキャンしたページは先にOCRが必要です。

Tom OkaforTom OkaforPDF・ドキュメント担当編集者
更新日 11 分で読めます
窓辺の木のテーブルに置かれた開いたノートパソコン。手前には開いたノート、ペン、マグカップ、花を挿した小さな花瓶がある

PDFをWordに変換しても完全に同じにならない理由

PDFは、どのパソコンでも同じ見た目で印刷できる文書を目指して、1993年にAdobeが開発しました。2008年には国際標準ISO 32000-1になっています。この約束を守るため、PDFのページは描画命令の一覧になっています。この文字をこの座標にこのフォントで置く、ここに線を引く、ここに画像を置く、といった具合です。次の行に折り返された文は、上下に並んだだけの無関係な2つの文字列として記録されます。両者が同じ文だという情報はファイルのどこにもありません。

Word文書はその逆です。Office Open XML標準(ECMA-376、のちのISO/IEC 29500)で定義されるDOCXファイルには、段落、スタイル、表、セクション区切り、ヘッダーが保存されます。各行の改行位置は、ページを組むたびにWordが決めます。単語を足せば段落は折り返し直され、余白やフォント、用紙サイズを変えればすべての行が動きます。編集にはまさに望ましい動作ですが、PDFは保存した時点で完成品なので、この情報は記録されていません。

つまりPDFからWordへの変換は、取り出しではなく再構築です。変換ツールは、どの行が1つの段落か、太字の行が見出しなのか短い太字の文なのか、どの揃った単語が表なのか、2段組みをどの順に読むのかを推測しなければなりません。整った文書なら推測はよく当たり、複雑な文書では外れやすくなります。アクセシビリティ用の構造レイヤーであるタグ付きでPDFが書き出されていれば、見出し、リスト、読み取り順が明示されているため、精度が上がります。

テキストPDFかスキャンPDFか:最初に確認すること

同じ.pdfでも、まったく別の2種類があります。テキストPDFは、Word、Google ドキュメント、会計システム、ブラウザの印刷ダイアログなどから書き出されたもので、選択・コピー・検索できる実際の文字を含みます。スキャンPDFはスキャナー、コピー機、スマホアプリで作られ、各ページは紙を撮影した画像です。変換ツールから見ると、画面上でどれほど鮮明な文字でも、スキャンページには単語がなく、ピクセルがあるだけです。ファイル名やアイコンでは区別できず、ファイルマネージャー上では同じに見えます。

スキャンページから編集可能なものを得るには、まず光学文字認識(OCR)が必要です。OCRは文字の形を読み取ってテキストにするもので、精度は解像度、コントラスト、傾き、言語に左右されます。300 dpiの白地に黒文字のきれいなスキャンはほぼ完璧に読み取れますが、卓上ライトの下で斜めから撮ったスマホ写真では、どの段落にも誤字が出ます。OCRのない変換ツールでは、空の文書になるか、各ページが1枚の画像として貼り付けられたWordファイルになります。

実際のファイルには混在型も多くあります。テキストで書き出した契約書の末尾に署名ページだけスキャンを付けたものや、スキャンした領収書を付録にした報告書などです。ページごとに判定する変換ツールが最適で、テキストページは直接読み取り、OCRは必要なページだけに使うため、書き出したページの文字は正確なままです。自分でスキャンする場合は、書類をスキャンしてPDFにする方法で、OCRの精度が上がる解像度と照明を紹介しています。

テキストレイヤーあり

テキストPDF

ソフトから書き出され、文字がテキストとして保存されています。

  • 単語を選択・検索できる
  • 数秒で変換できる
  • 起こるのは誤字ではなくレイアウトの崩れ
Best for: エディターから保存した契約書、報告書、請求書、履歴書。
画像のみ

スキャンPDF

各ページが紙を撮影した画像です。

  • 検索しても何も見つからない
  • 正しい言語のOCRが必要
  • 薄い・傾いたページは誤字が出やすい
Best for: 署名入りの書類、古い手紙、印刷された配布資料。
両方

混在PDF

テキストのページとスキャンのページが混ざっています。

  • 署名入り契約書によくある
  • ページごとのOCRならテキストページは正確なまま
  • 校正はスキャンページだけでOK
Best for: 署名ページをスキャンした契約書、スキャンの付録がある報告書。

TipPDFビューアーでCtrl+F(MacではCmd+F)を押し、ページ上に見えている単語を検索してください。見つからなければ、そのページはスキャンで、OCRが必要です。

濃い色の木の机に広げられた、番号付きの見出しがある印刷されたアンケートや計画用のフォーム。上に黒いペンが置かれている
枠や見出しが横に並ぶフォーム中心のページは、Wordで再現するのがもっとも難しいPDFです。写真:Unsplash

PDFをWordに変換する4つの方法を比較

Microsoft Wordは、Word 2013からPDFを直接開けます。Microsoftが「PDF Reflow」と呼ぶ機能です。Wordがすでにあるなら最有力で、シンプルな手紙や報告書ならよくできています。変換できるのは1回に1ファイルです。Google ドキュメントも、Google ドライブ経由で同様の方法を提供しています。GoogleのPDFをテキストに変換するヘルプページでは、ファイルは2 MB以下を推奨し、リスト、表、段組み、脚注、文末脚注は検出されにくいとしています。実際にも、単語は取り出せても構造は失われがちです。

Adobe Acrobat StandardとProは、PDFを書き出しツールでWordに書き出し、スキャンページには自動で文字認識を行います。Acrobatは有料のサブスクリプションで、無料のAcrobat Readerには書き出し機能がありません。ブラウザの変換ツールはその中間にあたり、インストール不要でどのOSでも使え、通常はフロー形式とレイアウト優先のどちらかを選べます。PDFをWordに変換のページでは、文字認識(OCR)を自動にするとテキストレイヤーのないページだけを読み取り、文書の言語で英語以外のスキャン用にOCRの文字種を指定できます。

10ページの文書での各方法の一般的な挙動
方法費用スキャンページ表一括処理向いている用途
Word 2013以降([ファイル]>[開く])Wordに含まれる限定的、言語は選べない再構築されることが多いが、テキストボックスになる場合もある1回に1ファイルシンプルな手紙や報告書
Google ドキュメント(アプリで開く)Googleアカウントがあれば無料OCRあり、2 MBが目安たいてい失われる1回に1ファイルとにかく早く文字を取り出したいとき
Acrobat Standard/Pro有料サブスクリプションOCRを自動適用たいてい再構築される1回に1ファイル。Proは一括処理アクションを追加可能複雑なレイアウト、日常的な利用
ブラウザの変換ツール無料OCRは自動、34言語Wordの表として再構築最大20個のPDF、1個あたり95 MBまでOS不問、他言語のスキャン

Wordの「PDFを開く」機能を使う方法

WordのPDF Reflowは通常の[開く]ダイアログの中にあるため、気づかない人が多い機能です。Windows版のWord 2013、2016、2019、2021とMicrosoft 365で使えます。Wordには、PDFを編集可能な文書に変換すること、時間がかかる場合があること、特に図が多いファイルでは元と完全に同じ見た目にならない場合があることが表示されます。[OK]をクリックすると、変換されたコピーが未保存の新しい文書として開きます。PDF自体は変更されません。

Microsoft自身の説明では、変換されない可能性のある要素として、複数ページにまたがる脚注、文末脚注、PDFのしおりとコメント、光彩や影などのフォント効果が挙げられています。実際には、サイドバー、プルクォート、複数段組みの雑誌風ページがフローティングのテキストボックスになりがちで、見た目は合っていても編集しにくくなります。また、Wordにはスキャンの言語を指定する設定がないため、スキャンページのアクセント付き文字やラテン文字以外の文字は、読み取れるかどうか運次第です。それでも1ページの手紙やシンプルな報告書なら、いちばん手早い方法であることが多く、結果もそのまま使うエディターに開きます。

  1. 1

    WordからPDFを開く

    Wordで[ファイル]>[開く]>[参照]を選び、PDFを選択します。開いているWordのウィンドウにファイルをドラッグしても同じです。

  2. 2

    変換を確認する

    PDFを変換すること、レイアウトが変わる場合があることが表示されます。[OK]をクリックして待ちます。長いファイルでは1分以上かかることもあります。

  3. 3

    編集記号を表示する

    Ctrl+Shift+8を押して段落記号を表示します。本物の段落は末尾に記号が1つ付きます。すべての行末に記号がある場合は、テキストが折り返し直されていません。

  4. 4

    DOCXで保存する

    [ファイル]>[名前を付けて保存]で、Word文書(.docx)を選びます。PDFと編集用コピーを区別できるよう、新しい名前を付けてください。

うまく変換できる要素と崩れる要素

実際の見出しがある1段組みの本文は、どのツールでもきれいに変換できます。手紙、小論文、契約書、ほとんどの報告書がこれにあたります。太字、斜体、箇条書き、罫線が見える単純な表は、たいてい残ります。画像もツールが保持すれば取り込まれ、ブラウザの変換ツールでは画像を保持オプションがそれにあたり、DOCXでは初期設定でオンです。ハイパーリンクは、PDFで本物のリンクだったものなら通常残り、リンクではない青い下線付きの文字はただの文字のままです。元のレイアウトが整って標準的なほど、変換したことに気づきにくくなります。

問題が起きるのは、ページのレイアウトに意味がある部分です。2段組みの文章が、下へではなく横へ読まれることがあります。罫線のない表は検出しにくく、タブ区切りの行になる場合があります。ヘッダー、フッター、ページ番号は各ページに普通のテキストとして描かれているため、ページごとに本文の途中へ紛れ込みがちです。入力できるフォームフィールドは、ただのテキストになるか失われます。お使いのパソコンにない埋め込みフォントは近いものに置き換えられ、行の長さが変わります。ほぼ表だけの文書なら、変換先はスプレッドシートのほうが適しています。画像やPDFから表を抽出する方法をご覧ください。

たいていきれいに変換できる

  • 1段組みの本文
  • 見出し、太字、斜体
  • 箇条書きと番号付きリスト
  • 罫線が見える表
  • 画像としての写真やグラフ

修正が必要なことが多い

  • 2段組み・3段組みのレイアウト
  • 罫線のない表
  • ヘッダー、フッター、ページ番号
  • 脚注と文末脚注
  • 置き換えられたフォントと文字間隔

ほとんど残らない

  • 入力できるフォームフィールド
  • コメントとしおり
  • 数式(画像として取り込まれる)
  • 曲線に沿った文字やロゴ内の文字
  • スキャンページ上の手書き文字

変換した文書を確認して修正する方法

編集を始める前に、2分かけて変換結果を確認してください。構造上の問題は、テキストを半分書き直した後より、最初に直すほうが楽です。PDFとWordファイルを並べて、両方をスクロールしながら見比べます。ページの境目で抜けた段落、本文中に繰り返されたヘッダー、バラバラの行になった表を探してください。編集記号を表示したとき、すべての行末に段落記号があれば、段落ではなく行単位のレイアウトになっています。手作業で行をつなぐより、フロー形式のテキストで変換し直したほうが、たいてい早く直ります。

スキャンページはスペルチェックを実行し、チェッカーが無視する数字にはとくに注意してください。OCRは数字の0とアルファベットのO、1とl、5とSをよく取り違えます。請求書や契約書では、誤字10個より数字1つの間違いのほうが重大です。段落ごと文字化けしている場合は、手作業で直す前に文書の言語を確認して、もう一度変換してください。レイアウトが修復不能なら、きれいなテキストを自分のテンプレートの新しい文書にコピーするほうが、テキストボックスをほどくより早いことが多いです。

  • ページ数と段落数がPDFとおおむね一致している
  • ヘッダー、フッター、ページ番号が本文の途中に紛れ込んでいない
  • 2段組みのページが上から下、次の段の順に読める
  • 表が本物のWordの表になっている(中をクリックすると[テーブル デザイン]タブが表示される)
  • スキャンページの数字、日付、金額をPDFと照合した
  • フォントをパソコンにあるものに置き換え、行間を確認した
  • 新しい名前で.docxとして保存し、元のPDFも残した

元のファイルを依頼したほうがよい場合

変換ツールは、どこかで編集可能な形で存在していた文書を、逆方向にたどって再現しているにすぎません。PDFが同僚や取引先、あるいは過去の自分から届いたものなら、元のDOCX、Google ドキュメント、InDesignファイルのほうが、どんな変換よりもほぼ確実に優れています。スタイルはそのまま、表は本物で、変更履歴やコメントも残っています。元ファイルを頼む短いメールを1通送るだけで、1時間分の修正作業を省けることがあり、嫌がる人もまずいません。さらに、変換されたファイルは完成品に見えるため、変換で混入した小さな誤りに気づかないまま次の版に引き継がれてしまうという、見えにくい問題も避けられます。

まず依頼するのが適しているのは、大幅に編集する長い文書、再利用するテンプレート、複雑な表やフォームを含むもの、数字1つの読み違いがリスクになる法務・財務の文書です。変換が適しているのは、元ファイルがなくなっている場合、PDFがデジタルの原本のない紙のスキャンである場合、数段落だけ取り出したい場合です。その場合は、PDF変換でプレーンテキストにすることもでき、引用には書式付きのWordファイルより扱いやすくなります。

署名済みまたは認証済みのPDFは特別なケースです。Wordに変換すると署名とその有効性が失われるため、Wordファイルは作業用コピーとしてのみ扱ってください。編集した版を送り返す必要があるなら、Wordのコピーで修正し、もう一度PDFに書き出して、署名し直してください。変換したファイルを署名済みの原本として提示してはいけません。認証や公式の印章が付いたPDFも同様で、見た目のマークは残っても、デジタルの証明は残りません。

この記事のポイント

  • PDFは文字を固定位置に配置して保存し、Wordは段落として保存します。そのため、どの変換でも構造を推測して作り直すことになります。
  • まずPDF内で目に見える単語を検索してください。何も見つからなければ、そのページはスキャン画像なので、正しい言語でのOCRが必要です。
  • Word 2013以降、Googleドキュメント、Acrobat、ブラウザ上の変換ツールはいずれも使えます。違いはスキャン、表、一括処理の上限にあります。
  • 段組み、罫線のない表、ヘッダーとフッター、フォームフィールド、埋め込みフォントは、変換が崩れやすい部分です。
  • 長い文書、複雑な文書、法的に重要な文書は、変換する前に元のファイルを入手できないか確認してください。
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よくある質問

PDFを無料でWordに変換できますか?

はい。GoogleドキュメントならGoogleアカウントがあれば無料でPDFを変換できます。Word 2013以降をお持ちならWordでも変換でき、ブラウザ上の変換ツールならアカウントも不要です。AcrobatのWordへの書き出しは有料プランが必要です。

スマートフォンでPDFをWordに変換できますか?

はい、ブラウザ上の変換ツールを使えば、iPhoneでもAndroidでもSafariやChromeからアプリなしで変換できます。変換後のDOCXの編集はパソコンのほうが楽ですが、WordやGoogleドキュメントのモバイルアプリでも開けます。

PDFをWordに変換すると元のPDFは変更されますか?

いいえ。ここで紹介する方法はどれも、PDFを読み取って新しいDOCXファイルを別に書き出します。PDFは元のまま残るので、結果を確認するときの比較用に取っておいてください。

Wordファイルの各ページが1枚の画像になってしまったのはなぜですか?

そのPDFはスキャン画像で、使ったツールが文字認識を行わず、各ページを画像のまま貼り付けたためです。OCRをオンにし、文書の言語を正しく選んで、もう一度変換してください。

PDFフォームの入力欄はWordでも使えますか?

いいえ。フォームフィールドは、変換時にただのテキストになるか、削除されます。PDFフォームに入力するには、フォーム対応のPDFリーダーを使ってください。Wordでフォームを作り直すなら、変換したテキストを土台にして、Wordのコンテンツコントロールを追加します。

編集したWord文書をPDFに戻すにはどうすればよいですか?

Wordでは、[ファイル]>[名前を付けて保存]でPDFを選ぶか、[ファイル]>[エクスポート]>[PDF/XPSドキュメントの作成]を選びます。Googleドキュメントでは[ファイル]>[ダウンロード]>[PDF]を使います。Wordがない場合は、ブラウザ上のWordからPDFへの変換ツールでも同じことができます。

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